地球と月と太陽のもっと向こう。第×××惑星「ネピア」では、宇宙開発リゾート事業競争が過熱していた。

宇宙航空事業が急成長した結果、惑星内の地場代よりも近辺の外惑星の地場代のほうが格安になり、各起業家が惑星外にリゾートを展開し始めたのである。

リゾート事業が過熱した結果、インフレーション規制のため政府はリゾート地開拓に法的な制限を実施。惑星開発地の取得権利は、政府の提示した資金を用意した企業に、公平に抽選で分布されることとなった。

惑星開発地取得権に法の整理が差し込まれるようになってから、早数十年。ネピア政令都市第3地区マイジカンパニーでは、かねてより企画部があたためていたリゾート開発事業が本格始動され、さらに、かねてより申請していた惑星開発地の既得に成功。惑星開発に乗り出す運びとなる。

その際、該当惑星に繁殖する原始生物の駆逐に対応すべく、対、外的惑星殲滅生物搭載のエッグ型惑星開発侵略装置を該当惑星に投入。

エッグ型惑星開発侵略装置は最新型を導入。環境に適応する学習能力とメタモルフォーゼの最新バージョンに対応し、侵略速度、従来の1.5倍速の実績を上げている。

エッグ型惑星開発侵略装置は投入後、三日以内に原始生物と接触。一週間~半月以内には、第一殲滅計画が進行する推定である。



「わ。なつかしい」

コンビニでお菓子の棚を物色していた時、とあるお菓子を手に取り豪星は目を細めた。

大きさは手のひらより少し大きく、紙の箱の中にプラスチックのたまご型ケースが入っている。説明書きいわく、ケースの中は卵型のチョコレートが入っていて、チョコを割ると、中におもちゃが入っている。とのことだ。

これとそっくりのおもちゃを、豪星は今まで二回ほど見たことがある。どちらも流行って、すぐにすたれた。流行りは繰り返すを体現していったわけだ。

しかし、豪星は二回目に流行った時、よくそれをおやつに買っていた。中身が欲しかったわけではない。中のチョコレートが口に合ったのだ。

とても気に入っていたのだけれど、流行りが終わると見かけなくなってしまい、とても残念に思ったのを覚えている。

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