「だいじょうぶですか!?」急いで抱き上げると、真っ赤な顔がふらり、豪星のほうへかしいだ。
「だいじょうぶですか!?神崎さん!」掴んだ肩まで熱く、一見して普通の容態ではないと分かる。
「ごうせー、くん?」
「はい!豪星です!」
かろうじて意識はあるようだ。けれど、息をするのも苦しい。と言った風だ。
「ベッドに……!いや、救急車!」携帯電話を取り出そうとした豪星の腕を、その時、神崎猫汰がつかんで。
「どう、」しました、と、言いかけた口をふさがれる。え?と思う間もなく、ぐいぐい、相手の顔が押し付けられて、しまいには豪星を押し倒した。
あれ?キスされてる?
え?なんで?
さっきまで、ぐったりと弛緩していた神崎猫汰が、豪星の上に乗るなり、息を吹き返したかのように、強い力で豪星の腕を押しつぶす。
「……はっ、」顔が離れると、豪星を見下ろした相手が、「……やっぱり、」うるんだ瞳で呟いた。
「やっぱりそうだ、君がそうだったんだ、」
「え、え」
「ねえ、君にもわかるでしょ?俺の気持ちが。ね……わかる?」
手をとられ、相手の胸にそっと押し当てられる。どくどくと、服越しに分かるほど、鼓動がうなっている。
そのまま、神崎猫汰は豪星の手を、そっと自分の肌に忍ばせ。
――――んん??
更に、片手で豪星の服を。
――――んんんんー!!?
まって。あれ。俺なんか。
襲われてないー!?
「……、ね、このまま抱いて……ん、」
「んーーーーーーー!??」
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