「――――なんで少ない日の昼用買ってくるんだよ!!
俺が買って来いって渡したの多い日の昼用だっただろーがよ!!!」

帰って物を渡すなり、滅茶苦茶に怒鳴られた。

そして、怒鳴られているのに、豪星は猫汰の言っていることの意味がちっとも理解できなかった。

「ね、ねこたさん。言っていることの意味がわかりません……っ」

「パッケージよくみろ!!」

「???」言われた通りよく見る。が、やっぱりよくわからない……。

というのが顔に出ていたのだろう。「ちっ!!」猫汰が盛大に舌打ちし、豪星の手から、出かけ際に渡された空のパッケージをぶんどった。

そして、「ここだよ!ここ!!」パッケージの左隅を力強く指さした。そこには。……確かに、猫汰の言う通り、「多い日の昼用」と書かれている。

「こっちもみろ!」猫汰が、豪星の買って来た方のパッケージを掲げて見せる。同じ場所に目をやると。そこには、「少ない日の昼用」

「……なにが違うんですか??」

「出てくる血の量が日によって違うんだよ!!だからその量に合わせてナプキンのサイズが違うんだよ!!」

「……そうなんだ……しらなかった」

「そこ知らないのは体験の差だから仕方ないとしてもだな!!パッケージをよく見ずに買ってくるのはどうなんだよ!
これが一度目ならいざ知らず!お前いつも味噌買ってこい醤油買ってこいって言った時も絶対パッケージがなんとなく似てる別の物買ってくるだろ!?そういう悪い癖をこういう時もひっぱってくんなっていうのを今俺は言いたいわけなんだよ!ねぇ分かる!!?分かるよね!?」

「ひぇっ!すいません!」

「すいませんって思ってんならいますぐ買いなおしてこい!!」

「はいー!!」

滅茶苦茶に怒られた後、再び部屋を飛び出して薬局へと駆け出した。そして数十分後、二度目のリテイクで買って来たものを渡すと、「ん、」今度こそ正解をついたらしく、猫汰の気が収まった。

その後は、再び膝枕したり「さわって」と言われた場所を丁寧になでて扱ったりして一日を過ごした。

25>>
<<
top