うん。自分の性癖にひくわー。
あと。正直に言おう。
始めのうちは、彼に襲われた訳だが。
途中、俺はたのしんでたよね。
うん。楽しんでた。いやもっと正直に言います。気持ちよかったです。
なんだ。こんなに気持ちいいならもっと早くやっといてもべつによかったな。男同士でセックスこわいとか先入観だったな。
くらいには思いました。
でも、やりすぎた感がいま、めちゃくちゃ漂ってるわけで……。
ええと。どうしよう。これ。俺が謝るべき?彼が謝るべき?どっちも謝るべき??
「うっ、うっ……」
豪星が悩んでいるうちに、隣からむせびなく声がきこえてくる。「だいじょうぶですか!?」あわてて半身を起こし、彼の身体を気遣う。
「痛いですよね!?すみません!おれ途中からわけわかんなくなっちゃって!」
「ちが、ちがうのぉ……っ、おれうれしくって」
泣き顔をおおったまま、猫汰がぼそぼそ合間からしゃべる。
「だってぇ……やっと、ダーリンといっしょになれたんだっておもったら、おれ、かんげきしちゃってぇ……っ」
「えぇえ……、」そこー?そこで泣くの??
「からだ痛くないの?」
「ダーリンの愛を全身にかんじてるみたいで、しあわせ!」
えええ。そうなの?
歯型が引くほどついてるけど、それがうれしいの?
「……なんだかなぁ」
「どうしたの?」
「ううん。なんでもない。……まあ、俺のことそんなに好きなら、まあいっかって、あらためて思っただけ」
「ふーん??」
本人のくせによくわかってなさそうだなぁ。まあいいけど。
「でも猫汰さん。むりやりよくないですよ。今度からしないでください」
「はーい。ごめんなさーい」
「真面目にこたえてください。まったくもう……」文句を吐きつつ、ベットを降りたが。
「あ、あの。ダーリン」半身を起こした猫汰が、おそるおそる、手をあげる。
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