指を鳴らして激怒する猫汰をなんとかなだめて、目的を殴ることから当初のこたつ探しへ移行させる。
店内をあるくことしばらく。
「あれ?こたつ見当たらないね」
「そうですね。あ、季節限定コーナーがある。あそこじゃないですか?」
指さした方向へ移動すると。「あ!」こたつ、じゃないものに思いっきり反応した。
「家で飾るクリスマスツリーだ!」もうそんな時期か。そうだよな寒くなってきたもんな。
「うわー、いいなぁこれ。俺、昔こういうのすっごくあこがれてたんですよー」
「うちで飾る?」
「え!いいの!?」
「いいよー。ちょっとまっててねー」
そう言って、猫汰はその場から立ち去ると、数分後、大きなカートをもって戻ってきた。「好きなやつ選んで」と言われ、一気にテンションが上がる。
「わー!これが良いです猫汰さん!」
「はいはーい。飾りもかおっかー」
「わーい!これ!この丸いの!いっかい自分でつけてみたかったんです!」
「よかったねぇダーリン。あ!そうだ!クリスマスと言えばね、今年のクリスマスはまたどこか遠出して、一泊していかない?」
「わー!行きたいです!今度はどこに行きましょう」
「候補は絞ってあるから、近いうちに相談して決めてから、ホテルの予約とろうねー」
「はい!」うれしい!また旅行にいける!
猫汰の影響というかおかげさまというか、すっかり旅行好きになってしまっている。良い変化だけど。
「あ、ダーリン!こたつの布団あったよ!」
「あ、ほんとですね。布団は別売りなんだ」
「かわいいー。三匹の猫ちゃん柄のこたつ布団があるー。これ欲しい買ってこう」
「もれなく黒猫ちゃんがいますけど、良いんですか?」
「いいのー。そこだけアップリケするからー」
執念すごいっすね。
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