「それだ。ダーリンあたまいいね」

「わーいありがとうございますー」

猫汰さんに頭ほめられるとうれしー。

「引っ越しといえばさ。大学の近くに借りるのは当然として。どんな間取りの部屋かりようねー」

「猫汰さんのマンションみたいに、2LDKでどうですかね」

「いいねー。
あ、そういえば、ダーリン。よかったね。学費、おとーさまが出してくれて」

「はい。相談してみたらすんなり了承してくれましたね。
……ただ、相談したその日にちょっと出かけてくるねーと言って、一時間後に、はいどうぞーって、札束を目の前に詰むのは、どうかとおもいます」

「あははー。おとーさまらしいね」

「まあでも、これで、俺は父親が俺に、幼いころ強いてきたいろいろな暴挙(ぼうきょ)を、いっさいがっさい許そうと思います」

「お金であっさり解決。ってところが、中嶋家のドライが出てるよね」

「はは。俺もそう思います。
でも俺は、親が俺をかまってくれなかったことを恨んでいるよりも、許してあげられるほうが、ずっといい事だと思えましたので」

「やだーーーーー!ダーリンかっこいーーーーーーー!」

「ありがとうございます」

話し込んでいる内に目的の催事コーナーに到着する。ひとながめして風船を探すが。

「あれー?風船ないねー」

「ほんとですね」

目的の風船がないので、近くを通りかかった従業員に聞いてみると。風船は催事コーナーではなく、幼児用品コーナーにあるとのことだ。

案内してもらい、移動すると。「あ!あったあった!」風船を見つけた猫汰が、ひとふくろ、手につかむ。

「色がいっぱいはいってかわいいねー」

「ほんとですね。いくつ買っていきましょう?」

「うーん。あの部屋をうめつくすわけだから。よんふくろ?いや五袋くらいはいるかな」

猫汰の言った数どおり、風船をつかむとレジに行き、購入する。さあてあとは準備の相談だねと、話ながら帰宅。

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