「おいおい。意思の疎通ができてねぇな。兄弟のくせに。
ああ。そんなお前らにぴったりの話がテスト範囲にあるから、ちょっと話してやるよ。分かりやすく例えてやるから。

けんじ。お前はとあるえらーいお家に産まれて、なに不自由なく暮らしてたんだけど、ある日、お前の一家をめっちゃ恨んでる隣の家と、お前の家が、親同士ケンカを起こして、で、親が負けちゃうとする」

「負けちゃうんだ」

「そういうことだと思っとけ。
で、喧嘩して負けたあと、お前等の家はどうなったかっていうと、敗者よろしく、隣の家に財産も家も奪われて、家族をばらばらにされちゃったわけね。
けど、喧嘩に負けたからって、家とられて金とられて家族もばらばらにされちゃ、理不尽だろ?だからお前は、親の仇をとって、いずれ全てを取り戻そうと決意するわけ」

「ふんふん」

「それで、時は流れて、お前は大人になる。憎い相手を倒せるくらい色々なものを身に着けて、子供の時とちがって、車とか新幹線を使う資金なんかも自分で作れるようになったから、移動ツールを使って、それまでバラバラにされてた家族を探して再会する。
そんな風に集まった家族は、みんなで一致団結して、憎い隣の家ともう一度喧嘩に挑む、で今度はこっちが勝つのね。
しかもお前は、このケンカでけっこうかっこよく活躍するの。けんじさんかっこいー!って、みんなが憧れるくらいかっこよくね」

「おお。俺すげぇな」

「はい。今の話が、教科書のここから此処までの範囲。しるしつけておいて」

「うっす」

「さて。喧嘩に勝ったお前らは、今度また誰かに喧嘩を売られても負けないように、自分達一家の力をもっともっと強くしていこうと思うわけね。
そんなとき、そうはいくかとまた別の家から横やりをいれられるの。
なにをされたかっていうと、これ以上お前ら一家が強くならないように、第三者が、お前だけをちやほやし始めたのね」

「おお。まじすか」

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