「なるほど……」
「国語と社会をやっておけば良い。って言っても、それだけでも勉強は結構時間がかかるのね。社会なんて、暗記して初めて点数が伸びる教科だしね。
ダーリンも覚えがあると思うけど、歴史の暗記って、すごい時間かかるでしょ?
けど、一年生のはじめからきちんと大学決めてれば、ちゃんと試験まで日数の逆算をして、勉強時間を決められるでしょ?そうすれば、無理せず効率よく本番の準備ができる訳。
それを、こいつらが言ってたみたいに、大学決めるのは2年からでいいやとか3年からでいいやとか言ってると、知らない間に時間だけどんどん過ぎていって、気付いた時には大学受験まで時間が足りないから、死にもの狂いで勉強するか、入りたいなって思った大学に、もう成績も時間もまったく足りてなくって、諦めてランク下げたりしないといけなくなるわけ」
それは……なんかやだな。
「ね、猫先輩、その、大学の出題傾向とかって、どうやって分かるの……?」
「は?お前らスマホくらい持ってんだろ。とりあえず思い出せる適当な大学の名前打って検索してみろよ。大学の公式サイトの、2、3番くらい下に、出題傾向のサイトが出てくるから」
すぐに検索をして、該当するであろうページをひらくと。「………………………………あ、ほんとだ」本当に色々書いてあった。まじまじと、画面を覗く。
「学部によっても、出題傾向って違うんだ……」となりでけんじも同じサイトを開いて、ぶつぶつ呟いている。画面は違うが感心しきりの気持ちは一緒だろう。
「お前等。ちゃんとセンター試験が導入されてるかどうかも見ろよ?それがあるかないかも、受験対策に大事だから」
「……猫先輩。センター試験ってなに?」
「聞いたことはあるけど、正直よくわかってない」
「はーーー?出題傾向の存在も分からないうえに、センター試験も分からない??大丈夫かおまえら??」
「猫汰さん。俺も聞いたことあるけど、よくわかんないです」
「もーーー!だからダーリンはいいの!就職するんだから!
でも、そうだよね、ダーリンは分かんなくて当然だよね。いいよ俺が教えてあげる!」
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