「豪星くんの文化祭に行くだなんて!初めてだね!」

「そーだね」

「うれしいなぁ!ねぇ豪星くん、文化祭はドレスコードあるの?」

「………ない。いつものパーカーか甚平で来て」

「そうなんだ!わかった!普段着でいくねー!」



あくる日。授業が元の6限に戻った、昼休み。

「はいダーリン。お弁当。今日は中華にしてみた」

メシマズからメシウマに変貌を遂げたお弁当が、猫汰から寄越される。

「わーい!」素で喜び、さっそく包みを開いた。箱を開けて、手作り春巻きをひとくちほおばり、ひとこと。

「うまい!」

次の日。

「今日は洋食にしてみた」

「うまい!デミグラスソースのハンバーグめっちゃうまい!」

次の日。

「今日は和食にしてみた」

「うまい!!白身魚の昆布蒸しめっちゃうまい!!」

次の日。

「今日はイタリアンにしてみた」

「うまい!!牛肉とトマトの煮込みめっちゃうまい!!」

次の日。

「今日は……」

………。

「ねえダーリン。今日の放課後、久しぶりにみつのところへ行かない?たまには夕食食べに来いって、誘われてるんだ」

「ああ、いいですね。行きます」久しぶりの誘いに、二つ返事で頷く。

放課後。二人そろって光貴の店におもむくと、「おー。お前ら。いらっしゃい。待ってたぞ」カウンターの向こうで、光貴が親し気に笑う。

「猫さん彼氏さん。いらっしゃーい」隣には、アオハルこと春弥も立っている。

「やっほーみつ。ハル。お呼ばれにきたよー」猫汰が、豪星の腕をひきひき中へ入る。何時もの、厨房にちかいカウンター席に二人して腰掛けると、「それじゃ、さっそく前菜どうぞ」光貴がさっと、細長い更におかずを持って出してくれる。

皿の上には、あえ物、豆腐、おひたしが乗せられていた。さっそく、左からひとくち。……うまい!

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