双子が笑いながら去って行く。ずるいずるいと言いながらも、なんだかんだ楽しそうだ。
双子が去ってから、ようやく教室に辿り着くと、「ダーリンおはよー!」早速猫汰が駆けつけて来る。「あのねー聞いて、昨日ねー」ひとしきり喋り終えると、「そうそう!」豪星の前で手を叩いた。
「夏休みのデートプラン、考えておいたからね!」
「はあ。そうですか」
夏休みどうする?じゃなくて、おいたから。というところが猫汰らしい。
そういえば、龍児と約束した海に行く日はいつになるんだろう。猫汰との予定と被らなければ良いんだけど。
あと、海のこと、猫汰に言った方がいいかな。
黙ってた方が楽だけど、この前激怒させちゃったしなぁ……。
「ちなみに、この前みたいにりゅうちゃんとの予定隠したら、俺、ダーリンにひどいことするから」
「夏休み、龍児君と海へ行くことになりました。日は未定です」
「おっけー。日にちわかったら教えて」猫汰がスマホを取り出し、予定を打ち込んでいく。
「了解です……」もっと怒るかと思いきや、あっさりかわされ驚いた。……少しは打ち解けたのかな?
「そうそう。夏休みの初めは泊まりで旅行にいこうね」
豪星の疑問を他所に、猫汰がデートプランを進めていく。ちょっとだけ首をかしげてから、「いいですね」まあいいかと流した。
「旅行、楽しみです。今度は何処へ行く予定なんですか?」
「俺ね、ダーリンとラブリーパークに行きたいの!」
「ラブリーパークって、あれですよね?国内最大のテーマパークで、アニメーション映画のキャラクターがいっぱいいるっていう」
「うん。それそれ」
「へー。俺、行った事ないです」
「そうなんだ!めっちゃ楽しいよ!恋人と行くと特にね!」
「へー。そうなんだ」
「ちなみにもう、ホテルもチケットもとってあるから!」
わあ。気が早い。
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