「もー、初物最高だよね。カツオなんか目じゃないし。……あ、そうそう。恋人と言えばね、豪星くん。原野……くんが、彼女と別れたのって知ってる?」
「え!そうなんですか?」
「そうそう。なんかね、体育祭のあとくらいに別れちゃったらしいよ?ほら、原野くん、体育祭のご褒美合コンのセッティング、俺の変わりに請け負ってくれたじゃん?」
「そうでしたね」
「うん。それでね、合コンセッティングしてるのが彼女にばれちゃったらしくって。大喧嘩の末捨てられちゃったんだってー」
「そうだったんですか……。落ち込んでないといいですけど」
「ほんとだよねー!まあ気にすんなって言っておいたよ」
「猫汰さんって原野とけっこう仲良いですよね?」
「え?そんなことないよ?あ、妬いちゃった?妬いちゃったの??」
「いえ、べつに」
「ぶーーー」
「ただ、珍しい取り合わせだなぁと思ってて」
「ふうん?そうかな。俺、ああいうタイプは、つかいやす……げっふん!仲良くなりやすいから、結構好きだよ?」
「そうなんですね」
「そうなの。へへ、彼女と別れるくらいは、まーよく頑張ってくれてるから、お土産くらい買っていってあげようかなー。……あ、そうそう。別れたと言えばね、ほら、りゅーちゃんと仲良い双子いるじゃん?」
「はい。へんじ君とけんじ君」
「そうそう。その、けんじの方が、最近彼女と別れたんだって」
「え!彼女がいたんですね」
「らしいよ。で、最近、彼氏が付き合い悪い連絡も遅いってんで、彼女に浮気疑われて、まあこれがシロだった訳なんだけど、じゃあどうして付き合い悪いかって言うと、兄弟といっしょにりゅーちゃん苛めるのが楽しすぎて、彼女放っちゃったんだってさ。
それで、友達と私どっちが大事なのよ!って、笑える修羅場になって、勢いで、そんなことで怒鳴るような彼女いらねぇよ!って言っちゃったらしくって、その場ではいさよなら。って別れちゃったんだって。ばっかじゃねぇの!」
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