相手の用意周到さに驚いていいやらあきれて良いやら。混乱しているサノトを流して、アゲリハが油の入った容器をソファの脇に置いた。
それから、サノトの脇に手を入れて、軽くくすぐられる。
「ちょ、ははっ……っ」
くすぐったくて笑っている内に、手がどんどん下へと降りて、少しもしない内にベルドを剥がされた。
びくっと震えた腰をなでられ、そのまま胸までなぞられる。
「んっ……、」
変な声が出た。息が絶え間なくもれていく。身体におかしな熱がたまって、だんだんとそれは下半身の一部に寄せ集まっていった。
「く、……ふ、」
苦しくなった胸をアゲリハの片手にいじられる。切ない快感が喉までぐっとせりあがってきた。
のけぞったサノトの下半身に、片手が潜り込んでくる。
服も下着もずらされて、半端に持ち上がっていたものをアゲリハの手に探り出された。
「うぁ……ッ」
先ほどの容器を持ち出したアゲリハが、そこに直接油を垂らしてくる。ちょっと冷たくて、けれど、すぐに熱が灯る。
アゲリハがサノトの肩に顔をうずめながら、油を垂らした場所には触らず、その付近をゆるくさわり始めた。
その手つきにもどかしさを感じて、「ね……っ、あげりは、」責めるような声が出た。すると、首筋からくつくつ笑う声が聞こえた。
「こわくないのか?」
「―――ひぁっ!」突然、指で一番上の方をもてあそばれる。
サノトは一瞬、わけがわからなくなって。「ん……きもちいいっ……!」思ったことをそのまま口に出してしまった。そして、言ったら言ったで、頭の芯がどろっととろけた。
「きもち、っいい、から……ぁッ……もっと、」
「うん」
サノトの嘆願に寄り添うように、軽く触れていただけの手が、サノトの持ち上がった下半身を大胆に握り込んで来た。
「あぁッ!」とけた油ごとぐちゃぐちゃにいじられる。
触る手が両手に増え、サノトの息が強まると弱く、弱まると強く、楽し気にしごかれて、サノトは次第に限界を覚えた。
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